青空をもう知つてゐる子鹿の眼 星野高士
句集『無尽蔵』
鹿の子は生まれてすぐに立ち上がる。
最初に知るのは細く折れそうな四肢で踏ん張る大地。
そして、空を見上げて青い空を眼に写す。
春の風苦しむ 鶏 ( とり ) を抱きにゆく 宇多喜代子 『りらの木』 むかし、宇多喜代子さんがNHK俳句の選者をしてらした時、兼題に投稿された多くの類句類想に対して、 「みな、私と同じような思いをしているのを見ると嬉しくなる」 と...