俳句

ラベル 無季の俳句 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 無季の俳句 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

マリが住む地球に原爆などあるな

 マリが住む地球に原爆などあるな     渡辺白泉

                   『白泉句集』

核兵器を作っている国があり、私の空の上をミサイルがまたぎ飛び、海に落ちます。

どうしたら良いのか、私にはちっとも分かりませんが、

世界から核兵器が無くなれば良いことだけは分かります。

ずぶぬれて犬ころ

 ずぶぬれて犬ころ     住宅顕信

              『未完成』

17音を使える俳句ですが、この俳句は9音しか使っていません。

短い言葉ですが作者は表現しきっているのでしょう。

白血病の作者の人生は25年でした。

私たちも平均寿命から自分の年齢を引き算すれば、

あと10年、20年の人生かも知れません。

だからこそ短詩形の俳句に余分は置いて表現したいものです。

春の風苦しむ鶏を抱きにゆく

 春の風苦しむ 鶏 ( とり ) を抱きにゆく   宇多喜代子                 『りらの木』 むかし、宇多喜代子さんがNHK俳句の選者をしてらした時、兼題に投稿された多くの類句類想に対して、 「みな、私と同じような思いをしているのを見ると嬉しくなる」 と...