ずぶぬれて犬ころ 住宅顕信
『未完成』
17音を使える俳句ですが、この俳句は9音しか使っていません。
短い言葉ですが作者は表現しきっているのでしょう。
白血病の作者の人生は25年でした。
私たちも平均寿命から自分の年齢を引き算すれば、
あと10年、20年の人生かも知れません。
だからこそ短詩形の俳句に余分は置いて表現したいものです。
春の風苦しむ 鶏 ( とり ) を抱きにゆく 宇多喜代子 『りらの木』 むかし、宇多喜代子さんがNHK俳句の選者をしてらした時、兼題に投稿された多くの類句類想に対して、 「みな、私と同じような思いをしているのを見ると嬉しくなる」 と...