咳の子のなぞなぞあそびきりもなや 中村汀女
『汀女句集』
風邪をひきコンコン咳する子供、終わらないなぞなぞ遊びに付き合う母親。
なぞなぞが尽きれば、母はどこかに行ってしまうのではという心細さ。
だんだんと問い掛けは、なぞなぞになっていないかも知れません。
春の風苦しむ 鶏 ( とり ) を抱きにゆく 宇多喜代子 『りらの木』 むかし、宇多喜代子さんがNHK俳句の選者をしてらした時、兼題に投稿された多くの類句類想に対して、 「みな、私と同じような思いをしているのを見ると嬉しくなる」 と...