俳句

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ピーマン切って中を明るくしてあげた

 ピーマン切って中を明るくしてあげた   池田澄子

                  句集『空の庭』

切られる前のピーマンの中は暗いのでしょうか?

うす緑色に皮が光ってぼんやり明るいのでしょうか?

作者はピーマンを切っている側ですが、

読み手はピーマンの中にいて明るくしてもらうのを待っています。

春の風苦しむ鶏を抱きにゆく

 春の風苦しむ 鶏 ( とり ) を抱きにゆく   宇多喜代子                 『りらの木』 むかし、宇多喜代子さんがNHK俳句の選者をしてらした時、兼題に投稿された多くの類句類想に対して、 「みな、私と同じような思いをしているのを見ると嬉しくなる」 と...